あこがれのオレンジは呪いのオレンジ

今はオレンジにあこがれていますが、子供の頃はオレンジに呪われていたんです。

わたしの母も、祖母も、おばも、全員イエローベースなんです。

祖父はサマータイプでお裁縫の得意な人でした。

ある日、祖父が教えてくれました。
洋服にはルールがあるんだよ、と。
そしてわたしに手作りしてくれたのが、ミントグリーンのシフォンのダブルになったスカートでした。
おじいちゃんさすが!わかっていらっしゃる。

おばがワンピースを作ってくれました。
ひよこ色でした。
母がニットをくれました。
オレンジでした。

なんでオレンジなんだろう・・・・・
それらの服を着ると、子どもであろうと、色が顔に反射し
何とも言えない雰囲気が漂います。
まるで、懐中電灯を下から照らした感じです。

極めつけは成人式の着物。
オレンジで、裾が黒、帯も黒という何ともアバンギャルド&ファッショナブルなものでした!
成人式の一回きりしか着ない一瞬物になりました。

その後、母が小紋をいくつか作ってくれましたが
オレンジ!オレンジです!
その後のパーティーでもオレンジのドレスを買ってくれました。

わたし「ねえ、どうしてオレンジなの?」
母「女を一番美しく見せてくれる色よ」

今では理屈が解りますが、子供の頃はなんでだろうと思っていましたね。
これって、色相が逆だったら、ラベンダーの呪いとか、ロイヤルブルーの呪いを経験するのでしょうか。

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