その男鑑賞用につき

パーソナルデザインとイコールではない性格

わたしは、パーソナルデザインと 性格を結び付けるのはあんまり好きではありません。
なぜなら、私自身が、恋愛依存でもないし、ロマンス的な性格をしているとは思わないからです。

たとえば、
「ロマンスの人って怒りっぽいよね」
という人がいたとして、わたしは
「あ~、それ、ちょっとちがうな。怒りっぽいのではなく、ちょっとしたことでも怒っているように見えるんだな」と感じます。
事実、ロマンスタイプが大声を出すことや、早口であることは似合いません。

ロマンスタイプだった祖父の話

さて、今回はコテコテのロマンスタイプであった、わたしの祖父の話をしようと思います。
あくまでも、一個人の話として書きたいと思います。
面白い読み物として書きたいと思います。

祖父は、戦争に行って帰ってきた人です。
なので、十分に強くて頼れそうだと思ってしまいますが、実生活(祖母との結婚生活)においては、だめだめでした。

まず、第一に、身なりをかなりきちんとしていないと、すぐに不潔感が出るので、身に着けるものにお金がかかる男性でした。現代では服は安いものですが、当時はとても高いものでした。
見た目が やさ男なので、いい車に乗っていないと、すぐに舐められてしまうところがありました。
なので、1年おきに新車に買い替えて、いつも立派な大型車に乗っていました。

女性には人気で、何歳になっても、近所の女性が見に来るような男でした。

次に、仕事ですが、戦争から帰ってきてからは公務員の仕事をしていました。
そのころはお給料が手渡しだったのですが、お給料をもらって、後ろポケットに入れて帰ったら無くなっていたり、お給料を会社の引き出しに入れて、忘れてきたら無くなっていたりとか、とにかく、祖父の稼ぎは一切あてになりませんでした。

なので、アバンギャルドの祖母が社長をやって、行商や営業もやって、もちろん家事も全部こなして、ワンオペで頑張っていました。

それで、わたしは、祖父のことを
「観賞用の男だなあ」と失礼なことを思っていました。ほんの5歳の女の子に、そういう風に思わせる男って、ある意味よっぽど突き抜けていると思いませんか。

祖父に似合うのは、椅子にゆったりと腰掛け、たばこを燻らせながら、窓の外の小鳥を眺めているのが似合っていました。

祖父はパンを作ったり、お洋服を作ったり、お菓子を作ることにはプロで、じゃあそれを生産性があるほどにやるかといったら、やらないし、家庭料理は一回も作ったことがありません。

祖母は祖父のことを
「祖父はいくつになっても魅力的な男だ。取り柄はそれだけ!」と言っていました。

ちなみに、父もロマンス(隠れタイプ)で母はアバンギャルドです。まだ生きているので、多くを語れませんが、父は公務員でしたが・・・・・で、母は大黒柱として頑張りました。
あ~、なんかどこかで見たことのあるような光景が・・・・・

そういうわけで、男をあてにしない、特にやさ男は観賞用!と思っている人間がここに一人、出来上がっております。

お嬢さんたち!
「色男金と力はなかりけり」っていうのは、句になっているほど、真実ですよ!

※結婚相手を顔で選ぶなという意味ではありません。顔で選んでも良いのです。覚悟があればね。